動く目標物の追跡が可能なレーダー
チャープ信号により超至近距離から超遠距離に至るまで詳細なスキャニングが可能なレーダーです。ドップラーシフトを読み取ることにより動いている目標物を瞬時に見分け、かつその目標物が接近中か離れて行くかを判断、色別で画面に表示します。これは船の往来が多いエリアで危険な目標のみを見分け、迅速かつ適切な進路決定をするのに大変役立ちます。
主な仕様
- ドップラー効果を利用した移動物体の識別表示で周囲の状況丸わかり
- MARPA(目標追跡&衝突回避支援機能)搭載で、危険な目標を自動/手動追尾
- 移動物体の軌跡を表示し、これからの進路予測を立てやすくします
- チャープ信号のパルス圧縮により、最短5.4mという超至近距離の目標をも補足可能
- 最大有効範囲は24海里!他の船や航路標識、危険な地形、希少変動もいち早く察知
- 即起動 - 数秒でスタートアップし、もたつきなしでスキャンを開始します
- 他のレーダーからの干渉を防ぐノイズキャンセリング機能を搭載
- Wi-Fi接続または細いデータケーブルによるシンプルな接続が可能
- 設置用ネジ穴は旧来のRaymarineレーダーと同じなので、容易に交換できます
- 軽量設計 - 重量は同クラスの他製品と比べて50%ほど軽い
- 設置の自由度が高く、パルスを人体に浴びせる危険を回避
- 省エネ設計で船のバッテリー持続力にも貢献します
ドップラーシフトで移動物体を補足
移動している物体からの反射波はその周波数が目まぐるしく変化します。近づいてくる物体からの反射波はだんだん周波数が高くなり、遠ざかっていく物体からの反射波は周波数が下がっていきます。Quantumレーダーはこの周波数の変動を監視することで、物体との距離の移り変わりを認識しています。
接近・離脱・停止:物体の状態を色で識別
ドップラーシフトの監視により、レーダーは目標を「接近」「離脱」「停止」の3つに分けて表示します。接近してくる物体は赤で、離れていく物体は緑で、それぞれ色分けして表示されるため、注視すべき目標を瞬時に見分けることができます。
設定ゾーン内への接近アラートと自動追尾
Quantum2は危険な目標の自動補足&追尾機能を備えています。任意のアラームゾーンを設定しておけば、そのゾーン内まで何かが接近してきたときに音声アラームでお知らせし、その目標を追尾します。追尾中はその目標の速度、コース、最短接触予想地点などを計算し、自艇のコース選択や危険回避に役立てることができます。
ヒストリー表示でさらにスマートな操船をサポート
移動する物体の航跡を表示することで、その物体の動きをより視覚的に捉えやすくし、的確な操船判断を下す手助けをします。
軽量・シンプル設置・旧モデルとの交換も楽々
軽量なボディは設置場所の選択肢を広げ、施工も簡単に行うことができます。Raymarineの旧来モデルと同じ固定穴が空いているため、旧モデルとの取替も容易です。GPSプロッターなどとはWi-Fiによる無線接続または防水性と耐衝撃性に優れるマリン用イーサネット「Raynet」による有線接続もできます。消費電力も少なく、バッテリー持続にも貢献しながら安全、安心な航海のお手伝いをします。
本製品のご使用には操作資格が必要です。
本製品を設置、ご使用になる場合はレーダー級または第二級海上特殊無線技士が必要となります。無資格でのご使用は処罰の対象となりますので必ず当該資格を取得して頂きますようお願い申し上げます。また、本品の運用に際しましては電波法に基づく定期検査を受ける必要がございます。
このレーダーは単体で全部の機能が実行できますか?
一部機能の実行に方位センサーが必要な場合があります
レーダー単体のスキャン画像をレーダーアプリに表示するだけなら本品単体でも問題ありません。何らかの外部入力が必要になるのは下記のようなケースです。
1. 海図アプリへのスキャン画像オーバーレイ(GPS=COGまたはEV-1方位データ)
船首方位の情報をレーダーのスキャンデータと同期させることで海図アプリ上でもレーダー画像を適切に重ねて表示できるようになります。方位センサー(EV-1センサーコア)が接続されている場合は船速に関係なく高精度のレーダー画像オーバーレイが行なえます。一方、方位センサーがない場合はGPSから取得されるCOG(対地方位)で代用します。このためGPSプロッターの内蔵GPSがあれば特段方位センサーは必要ございません。ただし、GPSがからのCOGは船がある程度の船速で動いているときにしか取得出来ません。このため、COGによるオーバーレイは低速時(15ノット以下)ではEV-1センサーコアを用いたときと比べて精度が落ちる場合があります。実際に、船速を保つよう要求する旨のエラーが出てオーバーレイが出来い状況も発生し得ますので、可能であればEV-1センサーコアの併設をお勧め致します。なお、RaymarineのEvolutionオートパイロットをご使用の場合はEV-1センサーコアが含まれておりますので、オートパイロットとGPSプロッターを接続していただくのみで方位センサーが確保出来ます。
なお、COGを用いての表示を行うには、EV-1の代わりにCOGデータを使用することを許可する必要があります。2021年6月現在、海図アプリ上の「メニュー>ターゲット>レーダーの設定>方位データが利用できない場合COGを使用」をONにすることで許可出来ます。
2. ドップラーシフトによる移動物体の識別機能(GPS=COGまたはEV-1方位データ)
上記と全く同様で、GPSデータがあればEV-1は必須ではありませんが、低速時はEV-1をご使用いただいたほうが精度が高まる可能性がございます。
3. MARPAターゲッティング目標追跡&衝突回避機能(EV-1方位データ)
GPSに加えEV-1センサーコアの設置が必要となります。EV-1センサーコアは単体でもご用意可能ですが、これはEvolutionオートパイロットシステムに含まれている他、単体でお求めの場合はEvolutionオートパイロットシステム全体の半額程度の価格となってしまうため、オートパイロット未設置または従来型の操船システムをご使用の場合はEvolutionシリーズの併設をぜひご検討ください。
【関連情報】
関連商品:GPSセンサーRS150
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製品寸法(詳細)
A:116 / B:335 / C:209.5 / D:319.5 / E:541
F: 116.5 / G: 233 / H:27.5 / I:141.5
単位:mm
一般仕様
直径 / 全高 | 541.0 mm / 209.5 mm |
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重量 | 5.6 kg |
定格電圧 | 12 V dc or 24 V dc(最小10.8V dc / 最大31.2V dc) |
消費電力 | スキャン時:17W / スタンバイ時:7W / スリープ時:2W |
防水等級 | IPX6 |
稼働温度 | -10°C to +55°C |
保管温度 | -25°C to +70°C |
保管上の注意 | 天地無用、下部通気孔を塞がないでください |
耐久湿度 | 最大 95%(35°Cの場合) |
耐久風速 | 100kts |
アンテナ
タイプ | パッチアレー |
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ビーム幅 | 水平:4.9º / 垂直:20º |
分極 | 水平 |
回転速度 | 24rpm |
トランスミッター
タイプ | Xバンド ソリッドステートトランスミッター(パルス圧縮) |
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周波数 | 9354 to 9446 MHz |
最大消費電力 | 20W |
デュプレクサ | サーキュレーター |
帯域 (3 dB) | 40 ns to 14.7 μs |
チャープ波長 | 400 ns to 20 μs |
繰り返し周波数 | 1200 Hz to 4800 Hz |
チャープ帯域 | Up to 32 MHz |
スタンバイモード中 | スキャナ回転&通信:OFF / Wi-Fiリンク:ON |
ドップラー
ターゲットトラッキング | 25個(MARPA および ARPA ターゲット) |
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ターゲットフィルタリング | 自艇との相対距離が変動する物体のみ監視 |
互換性
レーダータイプ | Quantum 2 ドップラー |
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対応GPSプロッター* | Axiom / Axiom Pro |
適合艇種 | セールボート、RIB、小型パワーボート |
有効範囲 | 18ft - 24NM |
オートマチックバードモード | No |
MARPA ターゲットトラッキング | Yes |
*OSをLightHouse3(バージョン3.4以降)にアップグレードすればeS、gSシリーズとも互換します。
レーダー使用に係る各種申請等
本製品をご使用頂く際には「第二級海上 特殊無線技士」または「レーダー級海上 特殊無線技士」の資格取得および総務省への無線局免許申請が必要となります。無線局免許申請につきまして、Quantumシリーズレーダーにて申請を行う場合の申請要領および書式記入例を以下の通りご紹介申し上げます。(本項は2022年1月現在の情報を元に作成しており、将来的に申請書式の変更や法改正等が生じた場合にこれらの変更を反映していることを確約致しておりません。また、本ページの書式および記入例は総務省・近畿総合通信局のものを使用しております。)
ご注意:下記リンク先の総務省ページは「近畿総合通信局」の小型船舶無線局免許申請案内ページです。免許申請先の総合通信局は主たる停泊港が属する都道府県によって異なります。申請書式自体は近畿局のものを全国でお使い頂けますが、申請先の通信局名への書換を行ってください(詳細は下記記入例を御覧ください)。
申請時に必要となる書式等
・無線局免許申請書(所定額の収入印紙を添付)1部
・無線局事項書及び工事設計書 2部
・海岸局加入証明書(海岸局に加入している場合) 1部
・無線従事者選任届 (無線従事者の資格が必要な場合) 2部
・運行確約書 (漁船以外の船舶で所有者以外の者が申請する場合(1部)
・同意書 (使用者が複数存在する場合) 1部
・返信用封筒(免許状はA4サイズ)※下記いずれかを1部
ア:定型封筒(長形3号)に94円切手を貼り、送り先を記入したもの。
イ:定形外封筒(角形2号)に140円切手を貼り、送り先を記入したもの。
・船舶関係書類 1部
ア:漁船の船舶局【漁船登録票の写し】
イ:漁船以外(レジャー船など)の船舶局【船舶検査証書の写し】
申請書類の提出先
上記書式の申請先は「主たる停泊港」の所在都道府県を管轄する地方総合通信局(沖縄のみ地方総合通信事務所)です。下表をご参照いただき、書式の提出先名称を「○○総合通信局長 殿」と明記の上書式をご提出ください。
各総合通信局名称 | 所在地 | 管轄都道府県 |
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北海道総合通信局 無線通信部航空海上課 | 〒060-8795 札幌市北区北 8 条西 2-1-1 札幌第1合同庁舎 | 北海道 |
東北総合通信局 無線通信部航空海上課 | 〒980-8795 仙台市青葉区本町 3-2-23 仙台第2合同庁舎 | 宮城県・福島県・岩手県・青森県・ 山形県・秋田県 |
関東総合通信局 無線通信部航空海上課 | 〒102-8795 東京都千代田区九段南 1-2-1 九段第3合同庁舎 | 東京都・神奈川県・埼玉県・群馬県・ 千葉県・茨城県・栃木県・山梨県 |
信越総合通信局 無線通信部航空海上課 | 〒380-8795 長野市旭町1108 長野第 1 合同庁舎 | 長野県・新潟県 |
北陸総合通信局 無線通信部航空海上課 | 〒920-8795 金沢市広坂2-2-60 金沢広坂合同庁舎 | 石川県・福井県・富山県 |
東海総合通信局 無線通信部航空海上課 | 〒461-8795 名古屋市東区白壁 1-15-1 名古屋合同庁舎第3号館 | 愛知県・三重県・静岡県・岐阜県 |
近畿総合通信局 無線通信部航空海上課 | 〒540-8795 大阪市中央区大手前 1-5-44 大阪合同庁舎第1号館 | 大阪府・京都府・兵庫県・奈良県・ 滋賀県・和歌山県 |
中国総合通信局 無線通信部航空海上課 | 〒730-8795 広島市中区東白島町 19-36 | 広島県・鳥取県・島根県・岡山県・ 山口県 |
四国総合通信局 無線通信部航空海上課 | 〒790-8795 松山市味酒町 2 丁目 14-4 | 愛媛県・徳島県・香川県・高知県 |
九州総合通信局 無線通信部航空海上課 | 〒860-8795 熊本市西区春日2-10-1 熊本地方合同庁舎 | 熊本県・長崎県・福岡県・大分県・ 佐賀県・宮崎県・鹿児島県 |
沖縄総合通信事務所 無線通信課 | 〒900-8795 那覇市旭町1-9 カフーナ旭橋B街区5階 | 沖縄県 |
申請書類の記載要領
「無線局免許申請書」「無線局事項書及び工事設計書」「無線従事者選任届(要:第二級海上 特殊無線技士orレーダー級海上 特殊無線技士)」はQuantumレーダーの無線局免許申請上必須です。各書式についてQuantumレーダー免許申請を想定した記載例を作成致しましたので、以下をダウンロードしてご覧ください。なお、実際の申請書式は各総合通信局の小型船舶無線局免許申請案内ページにてダウンロード頂けます。
【お届けについて】
▼発送時期
取り扱い製品の性質ごとに発送条件が異なります。なお、いずれの場合も納期の確約は致しておりません。万が一商品到着の遅延に起因する二次的な損害が生じた場合も弊社は関知致しません。予めご了承ください。
▼店頭在庫品
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▼クレジットカード決済の追加、変更とキャンセル
クレジットカードでお支払い頂いたご注文につきましては、キャンセルのみお受け付けが可能でございます。ご注文の追加や変更、複数に分けて頂戴したご注文の合算、部分的なキャンセル等は致しかねますので予めご了承ください。なお、頂戴したご注文全体をキャンセルし、改めてご注文を頂くことで変更等に対応させて頂くことは可能でございます。
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