夜間や濃霧など視界が悪い環境でのナビゲーションに重要なマリンカメラですが、高額な装備となることもあってご自身にとってベストなチョイスをしたいですよね。弊社取扱のFLIRマリンカメラシリーズは用途やご予算に応じて異なる特徴や機能を備えたモデルを多数展開しております。
FLIRマリンカメラ性能比較
- M300シリーズって何機種もあるけど何が違うの?
- M232とM332ってどこまで性能違う?
- 全部サーマルカメラだよね、違うの?
このページではそんな疑問に、簡潔にも詳細にもお答えします。
まずは全機種単純比較
現行機(2021年9月現在)に限りますが、まずは全機種を単純比較してみましょう。(表中の「検知能力」は好天下でのものです。)
仕様/モデル | MD324 | MD625 | M232 | M300C | M332 | M364 | M364C | M364C LR |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
パン/チルト | × | × | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
解像度(サーマル) | 320×240 | 640×480 | 320×240 | - | 320×240 | 640×512 | 640×512 | 640×512 |
視野角(サーマル) | 24° x 18°(NTSC) | 25° x 20°(NTSC) | 24° x 18° | - | 24° x 18° | 24° x 18° | 24° x 18° | 18° x 13.5° |
可視光カメラ | × | × | × | ◯ | × | × | ◯ | ◯ |
超遠距離30倍ズーム | × | × | × | ◯ | × | × | ◯ | ◯ |
IPビデオ出力 | × | × | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
アナログビデオ出力 | ◯ | ◯ | × | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
HD-SDIビデオ出力 | × | × | × | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
MOB検知能力(サーマル) | 457m | 823m | 457m | - | 457m | 823m | 823m | 1494m |
船舶 (30ft)検知能力(サーマル) | 1.3km | 2.2km | 1.3km | - | 1.3km | 2.2km | 2.2km | 3.9km |
ジャイロスタビライゼーション | × | × | × | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
Color Thermal Vision (CTV) / MSX | × | × | × | × | × | × | ◯ | ◯ |
ビデオリフレッシュレート (Hz) | 30Hz or 9Hz | 30Hz or 9Hz | 9Hz | - | 30Hz or 9Hz | 30Hz or 9Hz | 30Hz or 9Hz | 30Hz or 9Hz |
製品寸法(ライザーなし) | 153mm ×178mm | 153mm ×178mm | 161mm × 229mm | 221mm × 328mm | 221mm × 328mm | 221mm × 328mm | 221mm × 328mm | 221mm × 328mm |
◯◯と△△はどう違う?なるべく簡単に!
MDシリーズとMシリーズはどう違う?
DM系にはパン/チルト機能がありません。M300以上との比較で言うとMD系はジャイロスタビライザーも付いていません。
MD324とMD625ってどれくらい違う?
解像度が4倍違います。目標物の検知可能距離にも差が出ます。
M232とM332の違いは?
ジャイロスタビライダーの有無が大きな違いです。M232はIP出力のみなのに対し、M300系はアナログ、HD-SDI出力にも対応するためお使いのモニターによってもチョイスが変わってきます。サーマルカメラ自体の性能は同等です。
M300CとM332でも結構違うもの?
M300Cのみサーマルカメラではないため、他機種との比較というより別物です。M300Cはハイエンドモデルを除いて唯一の30倍ズームを搭載しています。なお、M300Cも低光量モードである程度暗くても映像を映すことが出来ます。
M332とM364の違いは?
解像度が4倍違います。目標物の検知可能距離にも差が出ます。
M364とM364Cは何が違う?
M364Cはサーマル&可視光カメラのツインタイプで、本シリーズのハイエンドモデルです。サーマル、可視光カメラの切り替えはもちろん、夜間でも発光ブイなどの光を可視光カメラで捉え、これをサーマルカメラの映像に重ねることでサーマルカメラなのに重要な光源などはカラー表示が可能です(Color Thermal Vision)。更に可視光カメラで捉えた像の輪郭をサーマル映像に合成することで視認性を上げることも出来ます(MSX)。ズーム倍率もシリーズ最高の30倍です。
M364CとM364C-LRは大きく違う?
LRはLong Rangeの略で、サーマルカメラの検知範囲が下位の広範囲モデルの更に倍近くあります。こうした広大な有効範囲のため、視野角が多少犠牲になっている点には注意が必要で、レスキューなど特段の目的が無い限りはLRではないほうが使いやすい可能性があります。
高性能スタビライザー
固定型船舶・ボート用カメラは、荒れた海上でもその機能が十分に発揮されなければなりません。 M300シリーズのアクティブジャイロスタビライザーは、荒れた海上の画像を補正して、目標を監視できるようにします。 統合AHRS(姿勢方位基準装置 )および二軸機械式スタビライザーシステムは、ピッチ、ヒーブ、ヨーの影響を取り除きます。 アクティブスタビライザーは、電子スタビライザーと連携して、エンジンや船舶の振動による画像の揺れを最低限に抑えます。
COLOR THERMAL VISION
赤外線サーマルカメラは、水上で優れた機能を発揮しますが、カメラだけでは他の船舶や航行支援装置からの重要な色情報を取り込むことはできません。 フリアーの特許取得済みColor Thermal Vision(CTV)技術を搭載したデュアルセンサーのM364CおよびM364C LRにより、新しいレベルの視覚的認識が可能になりました。 FLIR M300シリーズおよびFLIR Raymarine Axiomナビゲーションディスプレイの独自のマルチスペクトルイメージング技術は、熱と高解像度の可視カラー画像を融合し、夜間のブイ、船舶などの識別を強化します。 さらに、M364CおよびM364C LRモデルは、特許取得済みのスーパーファインコントラスト(MSX)イメージング技術を備えており、HD可視カメラから輪郭を抽出し、これらの要素を赤外線画像と融合することによって、遠くの物体を視覚的に認識できるようにします。
CLEARCRUISE拡張現実(AR)
M300シリーズのカメラとRaymarine Axiomを組み合わせることによって、ClearCruiseのAR機能が強化され、1つ上のレベルのパフォーマンスが実現します。 ClearCruise ARは、M300カメラからのリアルタイム動画の上にAISターゲット、チャートオブジェクト、中間地点を表示することによってより安全な航行をサポートします。
低照度HDデジタルカメラ
30倍光学ズームを備えた高解像度デジタルカメラによる鮮明な長距離画像を提供するM300C、M364C、M364C LR。ターゲットを確実に識別できます。 さらに超低照度機能を使用すれば、過酷な環境下でも高い視認性を確保できます。