ゆうこうペディア - 船底塗料の特徴まとめ
船底塗料には大きく2つの系統が存在します。それぞれ特徴が全く異なりますので、各系統の長所と短所をまとめてみました。防汚効果の違いはもちろん、外観や船の走りにも影響するためご自身の用途に最適な塗料をお選びください。
自己消耗型塗料(自己研磨型、自己崩壊型、水和分解型などとも呼ばれます。)
防汚成分を溶出し、役目が終わったスカスカの塗膜(スケルトン層)を水流で削り落とす塗料です。
・安価な製品が多く、コストパフォーマンスに優れます。
・溶解反応が不均一で、流水量によって塗膜の研磨度合いに差ができてしまいます。
・その結果船底に凹凸が出来、船速や燃費に悪影響を及ぼすことがあります。
・走る機会が少ない船の場合、効果を失ったスケルトン層の上には水生生物が付着します。
・塗り替えの際にスケルトン層はしっかり落とす必要があり、手間がかかります。
加水分解型塗料(プラドールZはこちらに分類される塗料です。)
海水に反応して塗膜の表面が溶解していくタイプの塗料です。
・反応が均一で塗膜に凹凸が出来にくいため、走りや燃費に影響しにくい塗料です。
・塗替え時の旧塗膜除去が不十分でも新たな塗膜の効果に影響が出にくいです。
・海水のアルカリ成分との化学反応で溶解するため、海域や水温の影響を受けにくい塗料です。
・塗膜が溶解しきらない限り効果が持続し、走る機会が少ないプレジャーボートでも安心です。
・価格は割高です(ただし弊社取り扱いのプラドールZは例外!今お使いの塗料と価格を比べてください!)
・溶解には海水が必要なため、河川や湖沼では防汚効果を発揮できません。
(汽水域でのご使用に際し十分な防汚効果が得られなかったケースは弊社では聞き及んでおりません。)